第1,2話では、不動産の共有名義人が亡くなった場合の相続人や、
共有持分を相続する仕組みについてお話ししました。
第3,4話は、相続した共有不動産にかかる税金や、
相続登記に必要な費用、共有不動産を売却する際の注意点について詳しくお話しします。
不動産の相続では、名義を変更すれば終わりというわけではありません。
相続税や登記費用、将来的に売却する場合の譲渡所得税など、
事前に確認しておきたいポイントがあります。
大切な不動産を円滑に引き継ぐためにも、一つずつ確認していきましょう。
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第1,2話では、不動産の共有名義人が亡くなった場合の相続人や、
共有持分を相続する仕組みについてお話ししました。
第3,4話は、相続した共有不動産にかかる税金や、
相続登記に必要な費用、共有不動産を売却する際の注意点について詳しくお話しします。
不動産の相続では、名義を変更すれば終わりというわけではありません。
相続税や登記費用、将来的に売却する場合の譲渡所得税など、
事前に確認しておきたいポイントがあります。
大切な不動産を円滑に引き継ぐためにも、一つずつ確認していきましょう。
不動産の共有持分を相続した場合、主に確認しておきたい税金は次の3つです。
相続税は、亡くなった方から相続などによって取得した財産について課される税金です。
ただし、不動産を相続したからといって、必ず相続税がかかるわけではありません。
相続税には基礎控除があり、原則として、相続財産などから債務や葬式費用などを差し引いて計算した課税価格の合計額が、次の基礎控除額を超える場合に申告・納税の検討が必要になります。
相続税の基礎控除額
3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
例えば、法定相続人が配偶者と子ども2人の合計3人の場合、基礎控除額は4,800万円です。
なお、相続税の計算では、不動産全体の価額をそのまま課税対象とするのではなく、
原則として、亡くなった方が所有していた持分に対応する価額などを考慮します。
土地や建物の評価方法にも注意が必要です。
また、配偶者については、一定の要件を満たすことで相続税の負担を軽減できる制度があります。
相続財産の内容によって計算が変わるため、税理士などの専門家に相談することも検討しましょう。
相続によって不動産の名義を変更する際には、原則として登録免許税がかかります。
相続による所有権移転登記の税率は、原則として固定資産税評価額の0.4%です。
例えば、相続する持分に対応する固定資産税評価額が1,000万円の場合、
登録免許税の目安は次のとおりです。
1,000万円 × 0.4% = 4万円
実際の税額は、登記の内容や適用される免税措置などによって異なる場合があります。
なお、相続登記を司法書士に依頼する場合は、
登録免許税とは別に司法書士報酬などが必要になることがあります。
相続した不動産や共有持分を将来売却し、利益が発生した場合には、
譲渡所得税などがかかる可能性があります。
譲渡所得は、基本的に次のように計算します。
譲渡所得 = 売却価格 − 取得費 − 譲渡費用
相続した不動産では、亡くなった方が購入した際の取得費を引き継ぐことが原則です。
購入時の契約書などが残っていれば、取得費を確認するための重要な資料になります。
また、所有期間の判定などにも特別なルールがあるため、
売却を検討する場合は税理士などに確認すると安心です。
相続登記を行う際には、主に次のような費用が発生する可能性があります。
〇 登録免許税
〇 戸籍謄本や住民票などの取得費用
〇 登記事項証明書などの取得費用
〇 司法書士に依頼する場合の報酬
費用は不動産の評価額や相続人の人数、必要書類の状況などによって異なります。
相続登記を進める際は、まず不動産の登記内容を確認し、
相続人を確定させたうえで、必要書類を準備しましょう。
なお、相続登記は2024年4月1日から義務化されています。
原則として、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請する必要があり、
正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料の対象となる可能性があります。
過去に相続した不動産についても対象となる場合があるため、
名義変更が済んでいない不動産があれば、早めに確認することをおすすめします。
相続した不動産を今後どうするかは、多くの方が悩むポイントです。
「自分は住む予定がない」「管理するのが大変」「ほかの相続人と意見が合わない」といった事情から、
売却を検討するケースもあります。
共有不動産の売却では、何を売却するのかによって必要な手続きが異なります。
土地や建物全体を売却する場合、原則として共有者全員の協力が必要です。
そのため、相続が発生した段階で、共有者同士が今後の方針について話し合っておくことが重要です。
法律上、自分が所有する共有持分だけを第三者に売却することは可能です。
ただし、不動産全体を売却する場合と比べて買い手が限られたり、
売却価格が期待より低くなったりすることがあります。
共有持分の売却を検討する際は、
持分の価値だけでなく、共有関係や不動産の利用状況なども踏まえて判断しましょう。
例えば、兄弟2人で不動産を相続した場合、
一方が不動産を取得し、もう一方に代償金を支払う方法なども考えられます。
ただし、代償金の額や税務上の取り扱いなどを事前に確認する必要があります。
不動産を今後利用する予定があるのか、それとも売却したいのかによって、適した方法は異なります。