2023年08月10日

~シリーズ~ 『はじめての“家主業”』

弊社は、『売買仲介』や『リフォーム』の他に、『賃貸仲介』『賃貸管理』も行っていることから、
「老後の生活資金の補填に・・・」
「相続した実家を有効活用したい・・・」
「目指せ!不労所得生活・・・」などなど、

“家主業”をやってみたいという、家主業未経験者~初心者の方より、よくご相談を頂戴します。
そこで、不定期ですが、『はじめての家主業』というテーマで情報発信をしています。 

今回のテーマは、『利回り』です。

はじめに

もちろん、地域によりますが・・・
より現実味があるように、投資額を数百万円としてお話ししていきます。
※古い戸建や分譲マンションの1室を購入して貸す場合、投資額は数百万円からスタートできます。

『利回り』って、何!?

さて、相続により所有した不動産を活用しようとお考えの方以外の中には、
『利回り』というワードを聞いたことがある人も多いかもしれませんね。

『利回り』とは、一言でいうと、
「投資額に対してどれくらいのリターン・利益があるのか」を数値化したものです。
 
例えば、投資額800万円の物件で、毎月の家賃収入が4.8万円(年間57.6万円)だった場合、
利回りは7.2%(57.6万円÷800万円×100)となります。

そして、我々不動産会社を含め、先輩家主さん達は、
 この利回りを一つの指標として、物件を探しているのです。

『利回り』にも種類がある

一言で「利回り」とは言っても、実は、「3種類」あります。

表面利回り

物件の収益性を大まかに把握できる利回りのことで、『グロス』とも呼ばれます。

表面利回りの計算式は『年間家賃収入÷物件購入価格×100』です。

例えば、
家賃5万円で“貸している”戸建を750万円で購入した場合、
表面利回りは5万円×12カ月÷750万円×100=8.0%となります。
表面利回りを計算する際は、“現在の入居状況における年間家賃収入を用いる”のが一般的です。

ポイントは、既に賃貸中の物件を“オーナーチェンジ”として売出されている物件に表記されます。

実質利回り

表面利回りに購入時の諸経費や年間必要経費も反映させた利回りのことで、『ネット』とも呼ばれます。
より現実的な収益力を求める際に使用します。

実質利回りの計算式は、
 『(年間家賃収入-年間必要経費)÷(物件購入価格+購入時の諸経費)×100』です。
同じ物件を表面利回りと実質利回りで比較した場合、実質利回りの方が低くなります。

なお、年間必要経費とは、固定資産税・火災保険料などです。
※不動産会社へ管理を委託する場合は、管理料も含めます。
(管理については、別の機会でお話ししたいと思います。)
※分譲マンションの場合は、管理費・修繕積立金も含めます。

また、購入時の諸経費とは、登録免許税や印紙税、不動産取得税、仲介手数料です。
※ローン利用時には、ローン利用に伴う諸経費も含めます。
※募集に際してリフォームが必要な場合は、リフォーム費用も含めます。

ポイントは、こちらも、既に賃貸中の物件を“オーナーチェンジ”として売出されている物件に使用する利回りとなりますが、
購入時の諸費用は皆さんバラバラですので、物件資料に記載されていることはありません。
そのため、各々で計算する必要があります。

想定利回り

物件が空室など、月々の家賃収入が未定の場合は、『想定利回り』として計算します。

想定利回りの計算では、“満室を想定した場合の年間家賃収入”を用います。
そして、計算式は表面利回りと同じ『年間家賃収入÷物件購入価格×100』となります。

不動産会社の物件広告においては、「表面利回り」と「想定利回り」のいずれかが記載されていますので、
「想定利回り」と記載されている物件に関しては、現在空室であると判断が出来ます。
 
なお、空室であるということは、実際の家賃が反映されてないということですので、
不動産会社によっては、利回りを高く見せるため、
相場より高めの賃料で算出しているケースがありますので、十分な注意が必要です。

ちなみに・・・
収益不動産の取り扱いに慣れていない不動産会社や、
その物件を担当している営業マンの経験が浅かったりすると、
表面利回りと想定利回りを混同しているケースがありますのでご注意ください。

最後に

金融機関からの借入を含め、あなたが考えている投資額と、
あなたが希望している年間家賃収入が幾らか?の二つが決まれば、
今後、あなたが物件を探すうえでの指標となる『利回り』が算出されます。

なお、地域や物件の内容(事情)により、利回りはバラバラです。
 
初めて家主業にチャレンジしようという方は、
賃貸仲介と賃貸管理の経験が豊富で且つ、信頼できる不動産会社の担当者とご縁がない限り、
“まずは、トラブルを避けて経験を積む”という意味でも、
指標とする利回りについては、“低め”に設定してスタートする方が良いと思います。

神戸市垂水区・西区・三木市・明石市におきまして、不動産の売却でご質問などございましたら、
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