2024年03月14日

『リースバック』の仕組みって!?

マイホーム購入後は、住宅ローンの返済や維持費、固定資産税など様々な負担があります。
中には、経済的に苦しくなり、マイホームの売却を検討する方もいらっしゃいます。
 
でも、出来ることなら引越しせず、そのまま住み続けたいというのが本音かと思います。
 
そのような悩みを解決してくれるかもしれないのが、『リースバック』という売却方法です。
 
今回は、『リースバック』とはどのような仕組みなのか?
特徴や注意点などについてお話ししていきます。

そもそも、『リースバック』って?

簡単に言うと、『自宅を売却しても、そのまま住むことができる』というもので、
住宅ローンの返済が苦しくなったり、急にまとまったお金が必要になったりと、
それぞれお持ちの事情により、利用の検討が出来る売却方法の一つです。

『リースバック』の仕組みとは?

“売却方法の一つ”とお話しした通り、
まずは、自宅を『リースバック』を行っている専門会社へ“売却”します。
あなたは自宅の売却代金としてまとまったお金を受け取り、
あなたのお家の所有権は、当該専門会社へと移ります。

そして売却と同時に、
その専門会社=所有者とあなたとの間で“賃貸借契約を締結”します。

結果、引越しせずに、そのままそのお家に住むことができるという仕組みです。

ただし、“賃貸借契約”を締結することになりますので、
「その専門会社=所有者=家主」と「あなた=借主」という関係になり、
以降、“家賃の支払い義務が発生”するという仕組みです。

『リースバック』で売却するメリットは?

では、『リースバック』で売却するメリットとは一体何か?お話ししていきます。

マイホームにそのまま住める

何よりも、住み慣れたその家にそのまま住めるという点がメリットです。
 
お子様の学校や友達との兼ね合いや生活環境を大きく変えることに抵抗があるなど、
マイホームを離れたくない事情は、皆さん様々だと思います。
 
『リースバック』とは、生活環境やライフスタイルを一切変える必要なく、
住み慣れた家で暮らせる売却方法です。

維持費を支払わずに住める

お家の所有権は、売却した相手方(専門会社)に移行していますので、
家のメンテナンス費用や固定資産税などの必要費用の負担は一切無くなります。
あなたが負担する費用は、家賃や共益費を支払うのみとなります。
※借家人賠償特約付火災保険(20,000円前後/期間2年)への加入は必要です。

将来、買い戻すことも可能

売却先との契約内容にもよりますが、将来、その家を買い戻すことも可能です。
一時的にまとまったお金が必要であっただけや、
家計状況の改善など、状況が好転した時には、
再びそのお家の所有者に戻ること可能で、一般的な通常売却にはないメリットです。
※専門会社によっては買い戻しが出来ない場合もございます。
 そのため、契約前にしっかりと契約内容を確認しておきましょう。

『リースバック』で売却する際の注意点は?

一見、良さそうな話しばかりに聞こえますが、
次は、『リースバック』で売却する際の注意点についてお話ししていきます。

あくまでも「賃貸借契約」に基づく使用が必要

その家に住見続けることができる代わりに、
「賃貸借契約」という契約上の権利と義務が発生します。
 
あなたは、“賃借人”としてそのお家に住むということになりますので、
一般的な賃貸住宅と同様に様々なルールを守らなくてはなりません。

入居出来る期間が決まっていることも・・・

「賃貸借契約」には、“普通借家契約”と“定期借家契約”という2種類の契約が存在します。
 
一般的には前者の、“入居期間に定めがない「普通借家契約」”で住んでいる方が圧倒的に多いのですが、
『リースバック』の場合、後者の“入居期間に定めのある「定期借家契約」”となるケースが多く
予め決められた期日が到来すると、必ず退去しなければなりません

『リースバック』において、定期借家契約が一般的な理由とは、
リースバックの専門会社は、買取った後、一定期間賃貸にした後に“市場に売りに出す”ためです。
リースバック専門会社の真の目的は、この“再販売”にあると言えます。

しかし、月々の家賃設定を高くするなどにより、
“普通借家契約”が採用できる専門業者も一部ありますので、
長く住み続けたい場合や買い戻し出来る時期が先の方の場合は、
“普通借家契約”を締結できる専門会社を見つけてください。

相場より安く買い取られる

先でお話しした通り、専門会社の真の目的は、“再販売”にあります。
 
そのため、再販売時の利益を逆算したうえでの買取価格となりますので注意が必要です。
売却価格を重視したい場合は、通常の売却(=ただし、転居が伴う)も検討する必要があります。

住宅ローンの残債が多い場合は利用できない

通常の売却と同様、
金融機関が抵当権を解除してくれないと売却できないというルールが存在しており、
売却代金より住宅ローンの残債が多い場合(オーバーローン)は、
『リースバック』が利用できないことにも注意が必要です。

なお、売却代金より住宅ローンの残債が多くても、
手持ちの資金で完済できる場合は売却できますが、
『リースバック』を検討される方の多くは、
そもそも、その手持ち資金の捻出も困難だと思いますので、
実務の上では、アンダーローン(売却代金で住宅ローンを完済できる)の方のみ、
検討ができる売却方法と言えます。

最後に

一見、良さそうに見える『リースバック』ですが、
多くの方にとっては、デメリットが大きいように思えますが、
一部の方にとっては、魅力的な売却方法の一つですので、
仕組みを理解していただき、
売却代金と月々の家賃、入居可能期間や買い戻せるまでの所要期間など、
様々な角度からご検討いただき、
『リースバック』か『一般的な売却』か、ご自身に適した方法をご選択ください。
神戸市垂水区・西区・三木市・明石市におきまして、不動産の売却でご質問などございましたら、
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